鬼滅の刃を好きな理由

  • 2022.12.12

「鬼滅の刃」にハマっている理由を書きます。

1月1日に書いた記事の続きです。

私はスタッフとコスプレして写真撮影をするほど、鬼滅の刃が大好きです。診察室には鬼滅のフィギュアが溢れていて、患者さんに「鬼滅の好きなキャラクターは?」と聞いて、シールやマスクをプレゼントしています。

なぜこれほどに鬼滅が好きなのか?

最初のきっかけは、お子さんたちのマスクの多くが鬼滅のキャラで、これは勉強しなければと、コミック全巻を一気に読んだことからです。夢中になり、号泣しながらハマりました。もう5回以上、通読しています。

単行本派ですので、最終話まで知っています。ネタバレするかも?アニメ派の方、ごめんなさい。コミックを読んでから、アニメもDVDで見ました。映画もTOHOシネマズ西新井で、MX4Dで見ました。

お話しの主人公は、鬼に襲われて家族を殺され、妹も鬼にされてしまう、という理不尽な不幸にみまわれた少年、炭治郎。鬼になってしまった妹を人間に戻す方法を求めて、また、これ以上不幸な人が増えないように鬼殺隊に入隊します。

過酷な修行、他の魅力ある登場人物、家族愛、師弟愛、絆…、主人公だけでなく、キャラクターの一人一人にドラマがあります。敵対する鬼にまで、鬼になった理由や同情すべきところがあります。単行本で描ききっていない部分を、アニメやファンブックの解説本などから考察して深堀する本やネット記事、動画が数多くあり、すべては見切れません。

考察の中でも特に、上弦の鬼は、大正時代に流行した疫病をモチーフにしているという裏設定には興奮しました。

黒死牟は、黒死病すなわちペスト、童麿は結核、遊郭編の堕姫は梅毒…など。なるほど!と思いました。

さしずめ鬼舞辻無惨は、新型コロナウイルスということになるのでしょうか。しかし原作者が「鬼滅の刃」を連載していた頃はまだ、新型コロナの感染拡大はありませんでした。

コロナでなくとも、数十年ごとに訪れる感染症との闘いに人間が振り回されることを、吾峠先生は予測されていたのかもしれません。すごいです。

鬼滅の世界での鬼と、現代の新型コロナウイルスには共通点を感じます。

鬼は強力な力を持っていて人間を襲いますが、日光に当てられるか、首を切られると消滅します。藤の花に弱く、藤の花のお香をたくことで鬼の侵入を防止できます。藤の花を使って、鬼の力を奪う薬や、鬼を人間に戻す薬など、薬の開発の話もでてきます。

新型コロナも、感染すると被害甚大ですが、アルコール消毒で消滅するなど対策があります。治療薬やワクチンも開発されました。もっと良い薬も作られることでしょう。

そして、鬼に襲われることだけでなく、鬼の存在のために人間同士のいがみ合いが始まるところもコロナ禍の現在と似ているように感じます。

命がけで鬼と戦っている鬼殺隊の隊員たちは、表立って活動することはできません。一般の人たちから責められてしまうこともあります。「鬼なんかいない」とまで言われてしまいます。鬼は退治すればいいけれど、人間同士が戦うようなことになれば?人間の方が恐ろしいです。

現代の新型コロナとの闘いでも、医療機関が一般の方々から責められるシーンがありました。発熱外来やコロナの患者さんを診察しただけで責められたり、ワクチン接種を勧めただけで責められたり…。「コロナはただの風邪だ」と言われたり…。

人の命を救うために一生懸命にやっていることを、救おうと思っている人間から責められてしまうところに、歴史は繰り返す……という気分になりました。

コロナ禍がなければ、ここまで鬼滅にハマらなかったと思います。

「全集中の呼吸」にも共感しました。

身体能力を高め、集中力を維持する呼吸法です。修行を重ねた後に習得できます。

私もクリニックで、採血や点滴をするときに、「全集中!」と心の中で唱えています。

それから、好きなキャラクターについてですが、患者さんから「先生の好きなキャラクターは?」と聞かれることがあります。そんな時は「箱推しです。」と答えます。全員好きという意味です。かまぼこ隊と鬼殺隊の柱全員は、本当に甲乙つけがたく、大好きです。

しかし鬼は好きになれませんでした。

…いえ一人、尊敬する鬼がいます。

珠世様です。

「私は鬼ですが、医者でもあります。」とおっしゃる珠世様。

鬼舞辻無惨を倒すために薬の開発をし、長い間(何百年?)、冷静に行動しています。

美しく賢く、意志の強い珠世様に憧れ、昨年は珠世様のコスプレをしました。

「血気術、惑血!」というセリフから、予防接種のときに「血気術、惑血!…ワクチン接種!」と唱えて注射をしているのですが、ちっとも受けません。たまに受けて笑って下さると大変嬉しいです。よろしくお願いいたします。

今年は、伊黒小芭内さんのコスプレをしました。写真はインスタグラムにアップしていますのでご覧下さいませ。

鬼滅には名台詞もたくさんありますね。

富岡義勇さんの、「生殺与奪の権を他人に奪われるな!」が、最初に刺さったセリフでした。

ほぼ初対面の炭治郎に怒鳴りつけるシーンは、忘れられません。

「生きる死ぬの大事なことについては、他人のせいにせず、自分でちゃんとしっかりやれ!」ということです。初対面の子供にこんなことを言う人がいるでしょうか?富岡さんの過去を知れば納得ですが、最初は驚きました。今は、義勇さんの愛あるセリフと認識しています。言葉遣いはきつくても内容は真実だと思います。

日常の診療でも、このセリフを言いたくなることがあります。そして、自分に対して言うこともあります。何が大切なのか、自分できちんと考えて(早く)行動しろ!ということです。

他にも名台詞がたくさんあります。外来でお会いした時、皆さんの好きなセリフを教えて下さいね。好きなキャラクターのシールもプレゼントしています。あ、無一郎君と天元さんのシールだけはないのです。ごめんなさいね。さびととエンムのシールはやたらとたくさんあります。

さて、令和5年4月からアニメ放映(刀鍛冶の里編)が始まりますね。

14歳の時任無一郎くんの活躍が始まります。最後を知っているので無一郎君を見るだけで泣けちゃいます。14歳といえば小児科の外来に受診する年齢ですよ。ううう…。

ネタバレしないように書くのは難しいですね。今日はこの辺でやめておきます。

新型コロナとの闘いは、現在もまだ続いています。

でも、だいぶ敵も弱くなってきましたのではないでしょうか。

とてもしつこい相手ではありますが。

もう少しです!がんばりましょう!

最後に大好きな、名セリフをもう一つ。

「頑張れ炭治郎がんばれ!俺は今までよくやってきた!

俺はできる奴だ!そして今日も!これからも!

(by竈戸炭治郎)」

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